9割たのしいゲーム感想

ゲームの感想とか紹介とか、点数のないレビューみたいなもの。RPG/AVG/SLGなどをよくやる ※たまにネタバレ含みます

Night in the Woods(ナイトインザウッズ)

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好きなセリフ選んだら映えないショットになってしもた

大学を中退して地元に帰ってきた無職のネコチャンになって、地元の友達と遊んだりちょっとやんちゃしたり、不穏な事件に迫ったり解決したりしなかったりするADVです。

基本的な流れは起床→遊ぶ友達と約束する→町探索→友達と遊ぶ→寝る→夢パート→起床…という風に繰り返し。
2~3人との友達とのイベントがメインになるので、遊ぶ約束する友達によって内容が結構変わるんじゃないだろうか。

私はワニの女の子のビーが好きでずっとビーと遊んでました。
ビーと主人公のメイのヒリヒリしつつも切っても切れない関係が非常に良い。

ビーは見た目悪そうな格好してるけどめちゃくちゃ真面目でしっかりした子で、メイとは昔は本当に仲が良かったのにいろいろあって微妙な仲になっちゃってるんですよね。
でメイが田舎に帰ってきてから一緒に遊ぶんだけど、事情があって田舎から出られないビーからすると、自分が欲しくても手に入らないものを捨ててしまった自分勝手なメイに対して苛立ちを隠せない。それでも友達だと言ってくれるし、姉妹のようだともという…最高に苦い。やるせない。
もう本当にメイが無神経だよね。だがそれがいいんですよ。誰が間違っているわけでもなくただただお互いに求めているものがかみ合わない。それが良い。

このゲームはそういう苦みみたいなものが身体にじわじわ染みてくる。クリアしたときは別に達成感とかはなかったのでこんなもんかって感じだったけど、しばらくするとあの何とも言い難いセンチメンタルな雰囲気を思い出すんだよなあ。満たされているかどうかって幸か不幸かとかそういう一言で片づけられないよなあ、というような。そんなお話。
無職になったことある人とか人生に言いようのない虚無を感じたことのある人にはどこかしら刺さる部分があると思います。