9割たのしいゲーム感想

ゲームの感想とか紹介とか、点数のないレビューみたいなもの。RPG/AVG/SLGなどをよくやる ※たまにネタバレ含みます

PowerWash Simulator(パワーウォッシュシミュレーター)

そんなところにバスターソードを置くな

FF7とのコラボも話題になった高圧洗浄機シミュレーターです。しばらく放置してたんですが、バックトゥザフューチャーともコラボしているというのもあって再開してみたらずぶずぶと沼ってしまいました。

ゲーム内容については説明するまでもなく、ただひたすらにメチャクチャな汚れを高圧洗浄機で洗浄していくだけのゲームです。本当にただそれだけです。

正直面白いのか?と言われるといや………………?と答えてしまうところなんですが、なぜか85時間もプレイしてるんですよね……。

steamのレビュー見てたらだいたいみんな同じようなこと書いてたので、この感覚になるのは独りじゃないはずです。

とりあえずキャリアモード(ストーリーモード)をクリアして一段落したので、感想を書いていきたいと思います。

 

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※私はSwitch版でプレイしましたが、最後の方になるとめちゃくちゃ落ちるようになったので環境がある方はPCの方が良いと思います。

■圧倒的「無」のゲーム

とにかくひたすら高圧洗浄機で車や家や遊具などさまざまなものをきれいにしていくだけの本作。感想を問われるとただひたすらに「無」、と言ってしまうぐらい虚無のゲームです。BGMもなく、無音の中にシュゴーーーと響き渡る洗浄音。ふとしたときに何やっとるんやワイは……?と何度も我に返りそうになったので、個人的にBGMぐらい欲しかったと真面目に思っています。

そんな無のゲームなのにボリュームはかなり大きめ。ステージ数も多いのにまず1ステージあたりクリアするのに数時間はかかります。数時間も同じステージを黙々と洗浄することになるので、時間がある人にしかおすすめできません。
現に私も働いてた時はろくにプレイできてなくて積んでたしな……仕事で疲れて帰ってきた後にやるとめちゃくちゃ眠くなるんだよこれ。

清掃の進捗は全体と細かく分かれたパーツごとに判定があるんですが、全体進捗が99%になってからが地獄です。こうなったらひたすら細かい汚れが残っている箇所を探す作業に入るしかありません。
一応終わってないパーツと場所の確認はできますが、パーツがメチャクチャ小さかったり、そのパーツに残っている汚れが微々たるものだったりしたときはとにかくウォッシャーを乱れ撃ちするしかないという状態に。

だいたい天井から物が置いてある壁の裏まで余すことなく汚れてるってどういう状況だ??セブンスヘブンの清掃でティファが「コルネオの一味が暴れていった」とか言ってたけど暴れたからといってそうはならんやろ

■なぜかストーリーがあり、無駄にエモいエンディング

なんかビームが出たりもする

このゲーム、ゲーム的には本当にただ高圧洗浄機で洗浄するだけなんですが、途中からストーリー性が姿を見せ始めます。

最初は車やら庭やら家やらを掃除してたはずが、いつの間にか謎の遺跡などを掃除することになり、さらにラストステージでは衝撃の事実が……。悔しいけど続きがめっちゃ気になって仕方なかったです。掃除の進捗20%ごとに送られてくるメッセージも絶妙につながりがあってつい読み返してしまった。

80時間以上のプレイ時間を経て、思えば遠くに来てしまったなあと思いながらラストステージをクリアすると、めちゃくちゃいい感じのBGMに乗せてこれまでの思い出が流れるエンドロール。長めの映画を見終わったかのような余韻。

正直最近やったゲームの中でなぜか一番エモかったんですが、多分プレイ時間と苦労の分だと思いたいです。

個人的に最もエモを感じたポイントは、地下鉄のホーム洗浄ステージで、これまで洗浄してきた車や遊園地の広告が壁に貼られていたとこですね。

この駅が現役だった頃、あの遊園地はオープンしたてだったんだな……みたいな。ただ掃除するだけのゲームでこんなにエモを抱くことになるとはな……。

ただこのゲーム終わって思うのは、85時間もやってるなら現実で掃除しろよっていうところなんですが……まあでもパワーウォッシャーが掃除をしないのは音ゲーマーが楽器をやらないのと同じ理屈なので仕方ないですね。

現実の掃除も残りの汚れがオレンジに光ってエリアごとに完了してくれたらやるんだけどな……。