プレイしていたのは約一年前ですが今更感想を出してきました。
なぜかと言うと、あまりにも言いたいことが多すぎる→書くのが面倒になる→下書きのまま10か月ぐらい放置、という状態になっていたわけですが、一周回って10ヶ月経ってちゃんと投稿できた自分を褒めてあげたいです。
というわけで発売前から「メイン4人の中にどう見ても性癖の実家みたいなくたびれおじさんがいる」という理由だけで購入を決めていたゲームがこちら、バディミッションBONDです。
おじさんに加えてコミック風の演出とイラストが良いので「ある程度楽しめるかな〜」とそこまで過度に期待せずに買いましたが…めちゃくちゃ良かったですね…
読後感が最高に良かった、日々身体に巣食っているいろいろな悪いものが全部落ちました。
ざっくりどんなゲームかというと、主人公の警官ルークと相棒・仲間とともに極悪犯罪組織の足取りを追うというストーリーで、 バディや周囲の人々との絆を中心に展開するAVGです。
■サブキャラまで手厚すぎるストーリー・キャラクター描写
バディミ最大の魅力は、とにかくキャラとキャラ同士の関係がめちゃくちゃ丁寧に描かれているという点だと思います。
メインであるチームBONDの4人はもちろん、サブキャラの描写までしっかりしているのが特に好きなポイントです。
メインミッション以外にもBONDの4人のうち2人ずつの全組み合わせのストーリーが読めるバディエピソードと、サブキャラごとのサイドエピソードがとにかく充実しまくってます。
このエピソードが「メインストーリーのあの時、一方その頃…」という内容なので、行間がどんどん埋まる。普通同人でやるようなことを全部やってきます。マジでこれが見たいな~と思っていたやつ全部お出ししてくるんですよこのゲームは。二次創作でやることがないよ。
ストーリーやキャラクター設定はそこまで攻めすぎておらず正統派という感じですが (チェズレイはかなり味わい深かったけど) 、よく作りこまれているので唸るしかない。
先が読めない斬新なストーリーより、先は読めるけど描写がしっかりしているものが好きな人に刺さるんじゃないかなと思います(私もどちらかというとそのタイプ)
■ゲーム部分は中途半端なもっさり感
一方で女性向けなのかバディの会話を楽しむためなのか、ゲーム要素はかなり控えめでした。捜査パートでの聞き込みに誰を選ぶかの選択・これまで調査した内容のクイズ・潜入パートで始まる突然のQTEぐらいですかね。
潜入パートは一応キャラクター操作できるんですが、あんまやることはないのでQTEがめんどくさくてだるいというのが正直なところでした。
私の周囲にもゲームがつまらんっていう人とゲーム部分がしんどいっていう人の両方がいて、この辺どこまでゲーム性持たせるかが難しかったんだろうな~と感じました。結果、自分を動かすタイプのゲームをやる人にとってはもっさり、やらない人にとっては面倒というどっちつかずな感じになっているのは残念ポイントです。
たまに似ていると言われてる逆転裁判ぐらい推理とかスッキリ感があればもっと違ったかなあ。
私も逆転裁判に似てると思ったけど、ゲーム性じゃなくてキャラの表情や会話のテンポとかネーミングセンスとか全体の雰囲気に対してなので、、ゲーム的な部分で逆転裁判を期待するとガッカリすると思います。
さて良い点微妙な点の話をしたところで、最後に私の好きなエピソードTOP3の話して終わりたいと思います。放置の原因になっていた言いたいことが多すぎるポイントはここです(頑張って3つまで抑えました)
以下ネタバレ含みます。
<#12 20年分のおやすみ>
圧倒的に激熱神回でウオオオオって叫び続けてました。スーパー子安劇場すぎて大興奮です。
まず糸目の子安の時点で100点、子安が本性を現した時点で150点でしたがモクマおじさんと炎上する城で因縁の対決、モクおじへの嫉妬心剥き出しで200点、最後に城の上から落ちないかな~~~!?と思ってたらマジで落ちたので300点です。ついでにチェズレイの剥き出しの歯茎で+50点。
サイドエピソードでもフウガ→モクマのクソデカ感情が思いのほかたくさん描かれていて大満足でした。なお私の推しは性癖実家おじさんことモクマと見せかけてフウガです。
<絆が生まれた日>
これが見たかったんやエピソード堂々第一位です。一見何の関係もなさそうな人たちがすべてを終えた今家族として集まって、誕生日を祝われることのなかった子の誕生日を祝っている。ンンンンン~~言うことがねえ、LOVEミカグラ島。ありがとう世界、ありがとうバディミッションBOND…
<ピアノレッスン>
最終的にBONDの中で一番好きなペアはルーク&チェズレイになりました。
この二人はバディというにはお互いに相棒がいるんですが、チェズレイにとってルークは特に大切な人になっただろうなあと思わずにはおれん。
これまでろくでもない人間しか周囲にいなかったチェズレイの中にあった唯一幸せな感情が母からの愛情で、それをルークを見ていて感じたのだろうなあ…この記事の一番上に乗せたスクショですが、へたくそながらピアノって楽しいな!と無邪気に笑うルークに対し母性が目覚めた瞬間なんですよね。まさか男→男の母性が目覚める瞬間を目撃することになるとは思わなかった。
個人的にチェズレイがファントムへの執着から解放されたのはモクマさんの登場はもちろんだけどルークやアーロンやその他の人たちとの正の関わりによって、執着のみで生きなくても良い道を見つけられたのかなと思いました。
チェズレイ、本当に最後の方になるとめちゃくちゃ誠意と愛情深い人なんだなということがわかって人として好きだな…ってなった。いやまあ歯茎剥き出しスマイルとかやっぱり嫌ですね…。
全部終わってみてこれは続編が欲しいな~と思うゲームでした。
ただこのメンバーの物語はとてもきれいに終わったと感じるので、別のどこかの別の誰かたちの絆の物語が見てみたいですね。